COLUMNコラム

職人の知恵とは。2017.04.28

木工に限らず、職人の技術には教科書などには載っていないような「職人の知恵」と言われるモノがありますよね。

最近、色々な仕事に接していく中で、そんなに難しい事だとは思っていなくても、初心に返らなければいけないな…と痛感させられる事が多々あります。

なんて言いますか…、全てが完璧ではないんですね。製品がそうであってはいけないのに。

木工に関する永遠のテーマだと思うんですけれど、木は温度・湿度によって動くわけです。呼吸をしているわけで。

外部の環境によっては反り返ったりします。そういった性質をうまく利用して加工したり、接着したりすることも、もちろん有るのですが、なって欲しくないことも起こったりします。 ここが完璧ではないところですね…。

自分は、この木工業界に入った時、最初に大田区にある木工所にお世話になったんですけれど、その時に御世話になっていた師匠的な先輩がいまして、つい先日、その方に会ってきたんです。完璧でない部分の相談もしたかったこともありまして。

10年とまではいきませんが、久しぶりにお会いし、お互いの近況報告から、木工業界の現状や予測など、色々と、凄くいいお話を聞くことが出来ました。もちろん「職人の知恵」の部分も。 木工業界に入った新人の頃を思い出す、初心に返る事の大切さを改めて感じることが出来た1日でした。先輩と一緒に働いている若い方々が羨ましいなと、心から思いました。

「60になりましたし、いつまでやりますかねー。」なんて、おっしゃっていましたが、こういったベテランの職人さんと一緒に仕事出来るのは本当に素敵なことですね。自分も後輩にとって、そういう先輩でいられればいいんですけれど。

「職人の知恵」は企業秘密で、本やネットで検索しても出てこない部分です。

こんな企業秘密が増えていけば、会社は強くなっていいのですが。

具体的な中身が書けず、客観的な表現ばかりの文章になってしまったかも知れません。

職人が長年の経験から得た知恵を、伝承し、また改善していく。 そして現代に適した木工を生み出していく。本当に「より良く」を目指すのに終わりは無いですね。とにかく、より多くのお客様のニーズにお答え出来るよう、日々、精進していきます。